ゲーミング・イン・フェルノ

ゲームと趣味の雑記帳

【雑記】読書が捗る

ので最近読み終えた本で2冊ほど、感想というほどの物じゃない雑感を。

 

・鍵の掛かった男(有栖川有栖

f:id:lennlenn:20190621191810j:image

 大阪のホテルで見つかった首吊り死体の男を巡るお話。ミステリー小説では舞台装置としてあっさり処理される事もある死体の人間にフォーカスして、男は何者だったのか?そもそも何故ホテルに居たのか?首吊りは他殺か自殺か?他殺なら動機は?自殺ならその理由は?という風にじっくり解き明かしていく物語。

 シリーズの助手役の作家・有栖川有栖がメインで活躍する構成になっていて火村英夫シリーズ最長編となっていますが、有栖の調査により「鍵の掛かった男」の謎が少しずつ紐解かれいく様に引き込まれて最後まで楽しめました。

 古びたホテルを中心とした舞台でしっとりとした雰囲気で進行していくのに、クライマックスで急に卑近で現代的な話題が絡んでくるのにはギャップでビックリしましたが、次に紹介する狩人の悪夢でも持ち出された話題なので、作者・有栖川先生の関心の高い案件なんでしょうね。

 

・狩人の悪夢(有栖川有栖)

f:id:lennlenn:20190621191821j:image

 人気ホラー作家の別荘に招待され、眠ると必ず悪夢を見る部屋に泊まった有栖。次の日、別荘の近くにある空き家で手首の無い女の死体が見つかる。

 内容はオーソドックスな火村英夫シリーズの犯人探しといった具合でしたが、ばら撒かれている謎に対する答えがあっさりしていて若干肩透かし感が。火村との有栖の関係性に踏み込んだやり取りや、新キャラとの掛け合いは面白かったですね。

 新たに制作されている実写版の原作として使用されているそうなので、放送前に読めてよかったよかった。