ゲーミング・イン・フェルノ

ゲームと趣味の雑記帳

エグゼイド 2周目感想 第1話〜強くてニューゲーム

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RKF 仮面ライダーエグゼイドくん

 

 仮面ライダーエグゼイドです。
 ゲームと医療をモチーフにした仮面ライダーで、私が好きな平成仮面ライダー作品トップ1、2に入る作品です。個性豊かな登場人物が命や生き方の在り方を巡って信念をぶつけ合う医療ドラマ風ストーリーに、テレビゲームをイメージしたビビッドでキャッチーなガジェットやアクション。2つの要素がクレーバーかつエンタメたっぷりに纏められた最高に楽しい作品でした。
 そんなエグゼイドの2周目の感想を、当時の感想や改めて気づいた点等を踏まえてつらつらと書き残す「仮面ライダーエグゼイド感想記〜強くてニューゲーム」。計算された伏線は勿論、平成ライダー特有のライブ感による展開作りや辻褄合わせもアクロバティックにハマってる作品なので、頭から見返すとまた色々発見がありそうで楽しみですね。

 劇場版ややたら多かった番外編、当時の話題なんかもなるべく触りながら、取り敢えずは気になったところをピックアップしていく所から。

 

ノーコンテニューでクリアしてやるぜ!

 

第1話 「I'm a 仮面ライダー!」

 

・アバン、永夢登場

 さて始まった訳ですが開幕2秒の画面がおつらい...。初見時は何と無く永夢が事故に遭ったことだけを匂わせる事故現場の映像が、小説版まで完走した今別の意味が浮かび上がってくる様がライブ感の極み。

 飯島寛騎氏が演じる我らが主人公・宝生永夢が登場しましたが、この頃はまだ演技が硬いですね。所謂天才ゲーマーMの状態が素に近いらしい飯島さんが朗らかな雰囲気を出そうと苦労されてる様が感じられます。それはそれとして、この頃は子犬のようなつぶらな瞳だな…(のちの眼光を思い起こしながら)。

 暗闇に光る瞳が素敵なアバンの決めカット。エグゼイドと言えば特徴的な瞳のデザインが開始当初から話題になっていましたが、個人的にこの暗闇のシーンでもう「最高のデザインだ!」ってハマった記憶があります(若干の記憶美化改竄)。

 昔twitterでも呟いたんですけど、エグゼイドに限らず瞳が明確に複眼状になってないライダーに対して「複眼じゃないならライダーである必要が無いんじゃないか」って意見が出る事があるんですけど、そもそも仮面ライダー1号は「仮面ライダーだから複眼」じゃなくて「バッタの改造人間だから複眼」なんですよね。だからゲームキャラの力を宿したエグゼイドが戯画的なデザインの目をしてるのは仮面ライダーのデザインとして、実に正しい事なんだという事は声を大にして言いたいとかなんとか。

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マスコレのエグゼイド まぁ良く見ると普通に複眼なんですが... 

 

・パラド、グラファイト登場

 新しいバグスターの発生を報告するグラファイトに対して現実世界を舞台にしたゲームを夢想するパラド。パラドの台詞は仮面ライダークロニクルの布石ですね。

 グラファイトは終盤美味しい役どころを担いますが、序盤はよくいる粗暴な脳筋幹部枠といった塩梅。この頃からええ声。

 

 ・日向審議官、仮野明日那、灰馬院長登場

 中盤以降はポッピーにシリアスなシーンが回ってくることも多くなるせいか、バリバリクールに決めてる明日那さんもなんだか新鮮ですね。スーツスタイルも出番少なめですし。(ポッピー、フィフティが50だって分かってなかったくらいなのに職員役としてちゃんとやってやれてたんだろうか...)

 そう言えば日向審議官ってポッピーについてどれくらい把握してたんでしたっけ。衛生省職員と言っても実際は幻夢コーポレーションから派遣されてた訳だけど、後々に語られてたかな?この辺りは当時からちょっと混乱してました。

 そして逃げる患者を追いかける永夢のシーン。ここのBGMがすき。サウンドトラックには「宝生永夢のテーマ〜天才ゲーマーM」で収録されてる曲です。ゲーマーMイメージのイタズラっ子なメロディーと、永夢先生に似合うクリアなメロディーが合わさった名曲です。

 一応エグゼイドのおやっさん枠、灰馬院長もここで登場。まぁ永夢を導く存在と言うよりは本当にただの上司ってだけなんですが、所謂ギャグ回がほぼ無いエグゼイドでは貴重なコメディリリーフとして画面を賑やかしてくれました(神を自称するナニカから目を逸らしながら)。灰馬院長といえばお笑い芸人の博多華丸さんが演じてるわけですが、飛彩先生と顔立ちがまぁまぁ似てるのが面白い。特に目元。家族関係にある役柄のキャストを顔で選んでるって事は無いと思うんですけど、時々こう言う事があるから面白いですね(マコト兄ちゃんとカノンなんかも結構似てる)(思い込みかもしれない)。

 

・「次は僕が救う番だ」

 スイッチ入りました。初見時は単純にドクターとして決意を固めているんだなとだけ感じられたこのシーン、2週目に見ると永夢先生が消えゆく命を前にした時のある種独善的ですらある決断力と行動力がこの頃からすでに発揮されてる訳で、脚本家インタビューなんかでも語られる永夢のダークヒーローにも近い歪みの片鱗が垣間見えてワクワクしますね。

 ゲーム病に苦しむ颯太に「君はマイティなんだ」と語るシーンは当時からお気に入り。私はテレビゲームの素敵な所って電子の世界なら老若男女が隔てなく派手に飛び回る主人公になれる所だと思っているので、病気に苦しむ子供に寄り添う存在としてアクションゲームのヒーローがピッタリハマってるいいシーンだと思います。

 

 ・ゲームイベント、檀黎斗登場

 登場してしまった。黎斗に関してはもうこれから先語るタイミングが無限にあるだろうから置いといて...。ただこの登場シーンに関して言うと、あの底知れない野望を秘めた黎斗が新作ゲームの発表を純粋に喜んでいるように見えて切ないですね。

 しかしこのマイティブラザーズXの発表会って本当にただの発表会なのか...。なんかゼロデイなんかのイメージと被っててゲーム病を広める為の罠みたいなイメージがあったけど、別にそんな描写は全く無いしな...。そう言えば後で永夢やニコが普通にマイティプレイしてる描写があるし、本当に普通に発売したんだろうな。幻夢コーポレーションって悪の秘密結社の割に最終回までなんか普通に経営してるし。バグスターウィルスが本格的に動き出す前にマイティの発表はしたかったのかな...黎斗...。

 

・変身、仮面ライダーエグゼイド

 暴走するバグスターを止めるべく、ガシャットを構える永夢。ゲーム画面が表示されると同時に広がるゲームエリアが、これから始まるゲーマーライダーの戦いの期待を湧き上がらせますね。先述した通り、テレビゲームってのは誰もがヒーローになれる舞台なので歴代平成ライダーのモチーフの中でもトップクラスに視聴者が共感しやすいアクションモチーフで良いですね。バトルやライダーのモチーフに対して誰でも想像したりできるから楽しい。

 そんな訳で満を持して登場したエグゼイド・レベル1。3等身とキュートな瞳が物議を醸したカワイイ奴ですね。特撮技術とスーツアクターさんの身体能力が駆使され、あれで異様に動くアクションを魅せるのがまたスゴい。レベル1の戦闘シーンはテーマ曲のあざといピコピコBGMがまたテレビゲームの仮面ライダーなんだって強烈にアピールして来て良いですね。

 そしてレベルアップ。エグゼイドの変身音はゲームのタイトルコールやCMソングみたいで楽しい。しかし...この頃は頭のピンクが鮮やかだな...。いつから黄色っぽくなっていったんでしたっけ。見返しながら注目しよう。

 エグゼイドのバトルと言えばアニメーションエフェクトとHit!エフェクトですが、第1話はHitの表記がアクションを隠すくらいデカくて印象的。当時は平成ライダーの慣例として、このエフェクトも後半は使われなくなるんじゃって言われてましたが、その辺はエグゼイドの個性としてちゃんと適切に使われていきましたね。決め技カットインからのコンボキックも最近放映された平成ジェネレーションforeverでバッチリフィーチャーされてました。

 

・エンドロール

 来ました、第1話で私が好きなシーン。バグスターを倒し、ゲーム病が完治した颯太に駆け寄る永夢と明日那、そこに...

・その様子を高台からスコープで覗きながら「バァン...」と指鉄砲を放つアウトロー風ミリタリー白メッシュ男

・崩壊したイベント会場で「このレース、乗らない手は無い」と一人ほくそ笑むチャラそうな丸グラサン赤革アロハマン

・後部座席で踏ん反り返りながら「天才ゲーマー?眼中に無いな...」と不敵に笑うエリート風の男

 この胡乱なイケメン3連チャン。最高の引きですね(そうか?)。

 多人数ライダーの楽しみは何と言っても癖のある登場人物達の想いやイズムのぶつかり合いですが、様子のおかしいイケメンがぞろぞろと現れるこの映像、これから先一筋縄でいかない事が確約されて楽しく無いわけがないですね。本当に好き。

 明日那がポッピーに変身して第1話は終わり。松田るかさんの演技力から元は別人の予定だった2人のキャラが1人に集約されたそうですが、それだけに流石の振れ幅ですね。

 

 という訳で1話分はこんな感じで、こんな感じで続けていきたいです。

 

 次回、ノーコンティニュー VS ノーサンキュー

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