ゲーミング・イン・フェルノ

ゲームと趣味の雑記帳

エグゼイド 2周目感想 第3話〜闇医者によろしく

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 rkfスナイプさん かっこいい

 

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 大我回です。エグゼイドは割とスロースターターな作品ですが、リアタイ時この話辺りは面白い!ってノってた覚えがあります。

 何人ものキャラが絡み合うシナリオに、坂本浩一監督のキレたアクションやゲームエリアの演出が堪能できる名話です。

 

 ミッション開始!

 

第3話 「BANしたあいつがやってくる!」

 

・花家大我登場

 発砲音と垢BANを掛けたサブタイ秀逸。4人のメインライダーをピックアップしていく初期エピソードの大我回な訳ですが、初期の大我は演じられてる松本享恭さんも各種インタビューなんかで語られてる事ですが割とキャラがふわっとしてるのが独特の味。キザでニヒル系な感じかと思えばワイルドにガラ悪だったり(1話は前者、3話は後者かな)。最終的にはぶっきら棒ながらも暖かみを隠しきれない絶妙な塩梅に落ち着きますが 、最序盤見てるとギャップが愉快(高台から指鉄砲撃つキャラかよ)。

 開幕公園で株のチャートを見る大我に因縁をつけに来るグラファイト。この頃からグラファイトはパラドや黎斗の野望には興味がなく、ライダーとの戦いを求めていた訳ですね。最終的にパラドとも袂を分かち武人的な敵キャラとして散るグラファイトですが、その予兆は最初期からあったんだなーと再確認できますね。

 

・変身 仮面ライダースナイプ

 ガンアクション風のガシャット捌きがカッコいい。たまに真似してクルクルしてると指からすっぽ抜けるやつですね。スナイプのテーマ曲は一人で全てを背負って戦おうとする大我の悲壮感が感じられるメロディが素敵ですね(ちょっとロックマンシリーズのBGMぽさがあるのが良い)。しかしこの頃の大我はガラが悪いな...。

 バンバンシューティングは開発中止になったゲームだとか。まぁボスが無数に分身した挙句、本物が透明化する変なシューティングゲームなんて開発中止して当然と見るべきか...(多分そういう事じゃない)。そういえばVシネパラポピでは永夢とアナザーパラドがプレイしてましたね。大株主からの圧力で開発再開したのかな...。  

 院長や黎斗の口からゼロデイや大我・飛彩の過去が語られるパートを経て(黎斗のデスクにあるタコ足みたいなペン、ずっと気になるな...)、大我の廃病院を訪れる永夢。大我の口から放たれる「俺が求めてるのはガシャットだけだ」「10種類のガシャットさえ集めれば、全てのバグスターウィルスをぶっ潰す力が手に入る」と言う言葉には、1周目ではライダーの力に溺れるゲーム狂の印象を強めるだけですが、今となっては一人で全ての戦いを背負うとする狂気的な決意の表れなのだと取れて切ないですね...。彼がこの妄執から解き放たれるときは来るのでしょうか...(来る)。

 

・決着 バンバンシューティング

 花家医院を襲撃したバグスターを相手に繰り広げられる生身戦闘。喧嘩慣れしてない永夢に対して大我が強すぎる。これもライダーとして戦い続けてきた経験の賜物ですかね。そういえばこの人平成ジェネレーションズでも見事な剣戟披露してたな...。なんだその戦闘力は。

 ところでこの戦闘中にチラ見できる大我の私服のジャージが、背中いっぱいに虎とイバラが描かれててヤバい。大我の初期設定名が「茨戸大我」だった頃の名残らしいですが(後夜祭より)、以降は封印されるのも納得のインパクト。

 そして始まるスナイプとエグゼイドのレベル2同士の対決。空中に映し出せられるスコアパネルや謎のゲージサインがゲームエリアの表現として非常に良いですね(滅多に使われないけど)。ガシャコンマグナムのBボタン入力で放たれる連写攻撃がカッコいい。

 ここで飛彩も参戦し、大我のドライバーを回収すべく戦闘を開始する。て大我が相手を挑発する時によく使うエアークォーツ(指を2本立ててクイクイ曲げるやつ)、日常で真似してやりたくなりますね(しかし私の日常でエアークォーツを有効的に使えるタイミングなど無い)。

 バグスターそっちのけで小競り合いを始めるスナイプとブレイブ。スナイプのカポエラ風の格闘スタイルが印象的。初期のエグゼイドはこの戦闘が始まるとわらわら集まって来るライダーたちによるライダーバトルが見所でもあり、そんな事してる場合か!と言う突っ込みどころでもあったり。

 しかし今回も永夢の「子どもの命がかかってるんだぞ!」と言う声でバグスターの駆除に切り替えるあたり、それぞれのライダーが持つドクターとしての矜持が、複数のライダーが絡み合う複雑な情勢に一本筋を通してるんですなあ。

 戦いが進むにつれ雑魚敵がリボルの分身と化し、本体は透明になって潜伏しだすのがバンバンシューティングのゲームシステムだとか。何ちゅうゲームデザインだ。敵の猛攻によってライダー達のゲージが削られゲームオーバーの危険が近づいて行きますが、ここで一度離脱して仕切り直す事を選択する飛彩と患者の為に戦いを続ける事を選ぶ永夢の対比が映し出される。戦闘不能となってオペができなくなるリスクを考えれば飛彩の主張が間違ってるとも言えず、ただ患者の勇樹が心身ともに限界を迎えているのも確かで。絶対的な正解の存在しない場で患者の命を救うための瞬時の判断を迫られてる様はまさに医療現場のそれなんでしょうね。

 対してゲージが残り僅かなのにも関わらず全身に銃弾を浴びながらも患者の元へ歩み出すエグゼイド。この無謀な永夢の行動には医者を恐る勇樹の心的ストレスを減らしてあげようと言う永夢の想いが見て取れますが、同時に永夢の患者の命を救うと言う目的に対する病的なまでの頑迷さがすでに発揮されてて恐ろしくもありますね。この頃は永夢の未熟さや青臭さから来る描写にも見えますが、彼の本気はまたいずれ発露してしまうわけですが...。「ゲームオーバーが怖くないのか!」と叫ぶ花家先生、光が漏れてますよ。

 勇樹のストレスが抑えられたことによりリボルの増殖は止められ、鋼鉄のエナジーアイテムによる防御からのカウンターで雑魚は一掃。しかしリボル本体はスナイプのバンバンクリティカルフィニッシュ(反動で後ずさるのがカッコいい)で止めを刺されゲームクリア。スナイプの勝利により永夢のガシャットは大我に奪われる訳ですが、永夢は勇樹の笑顔を取り戻せたことに満足し飛彩はそれが納得できない様子。それぞれの思惑が重層的に描かれていて満足感高い締めのシーンです。

 そしてその様子を陰から伺うグラサンの男。マジでこの人序盤はこんな出番ばっかだな...。

 

 そんな各ライダー達の思いが交差する第3話はおしまい。アクションの見所も多くてやはり序盤の見どころですね。

 

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