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ゲームと趣味の雑記帳

エグゼイド2周目感想 第5話〜スーパーロボッツ大戦

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装動ロボットアクションゲーマー。迫力のロボットアーム。

 

前回

lennlenn.hatenablog.com

 

 普通に2年開きましたが、youtubeでエグゼイドが配信される番が回ってきたのでしれっと再開。積みゲーってやつですね。

 サボってる間に相変わらず元気なヤツが復活したり消えたり復活したりを繰り返してますが、そのタイミングでこの回なのが運命的でイヤですね。

 

 そんな第5話はメインライダー4人の紹介が完了したところで始まるレベル3戦線。揃いも揃ったクセのあるメンバーが1つ上のステージでさらに深く掘り下げられ、キャラクターもアクションも加速が始まる回となってます。

 そして忘れちゃいけない、忘れることなんてできないアイツが遂に動き出す...。

 

 恐ろしいのは…

 

第5話「全員集結、激突Crash!」

 

・動き出すバグスター

 バグスター組、特にグラファイトはここから本格参戦。この辺りでのバグスター達はゲーム病患者の消滅により完全体となったバグスターの仲間を増やすことを目的としており、パズルを組むようにじっくりと事を運びたいパラドと邪魔者のライダーを片づけつつ手っ取り早く進めたいグラファイトで若干の対立がある様子。

 グラファイトは仲間を増やすことでバグスターが世界の支配者になることを目論んでるらしく、後半で復活した際の敵キャラとしての戦いの決着に拘る武人的なキャラとの差異が見られますが、その辺はこの先のドラゴナイト回で敗れることで世界の支配よりライダー達との勝負にこだわるようになった変化なんしょうね。1年放送の長期ドラマではよくある設定の変遷と見ることもできますが、グラファイトが散り際に密かに残した仲間達とライダーそれぞれへの言葉を思うとどちらも彼の中にあるものなんだと腑に落ちます。そこを掘り下げるはまた先の話で。

 「ようこそ、レベル3の世界へ!」というパラドの宣言がここからの新展開へのワクワクを高めます。

 

・盗まれたガシャット

 10のガシャットの内、未クリアの4本が盗まれたと報告する黎斗。なんて白々しい。

 盗んだ男は人間体のグラファイトと。バグスターにゲームスコープを使うとゲーム病感染者という診断結果が出る設定、確かこの回でしか出てこないですが興味深いですね。

 この辺りの黎斗とパラドの動きはガシャットを実戦投入してのデータ収集が目的といった所ですが、わざわざグラファイトに盗み出させたのはゲーム病感染者を生み出させて後の仮面ライダークロニクルに登場するバグスターのデータを平行して収集する為でしょうかね。ライダーのデータも集まり一挙両得なプランですが、盗人役をさせられたグラファイトにはまどろっこしい作戦なのは想像に難くなく、後の独断変身に繋がってくる訳ですね。

 

・わちゃわちゃライダーズ

 ガシャット泥棒の治療を優先したい永夢に対し、盗んだガシャットの在処を聞き出すのが先だと飛彩。そしてガシャットが欲しい大我にバグスターの調査がした貴利矢。うーんバラバラ。序盤エグゼイドの醍醐味ですね。

 そこに現れたのはゲキトツロボッツのデータを取り込んだコラボスバグスター。対する永夢と飛彩の同時変身。思惑はバラバラでも最終的な志、ドクターとして人々の命を守ることが一致してる2人なので並びたっての変身もいつものチグハグさとは裏腹の安定感があります。

 汎用怪人素体のコラボスバグスターはレベル3編、ネットムービーゲンム編、平成ジェネレーションとこの後の出番も多いので印象深く、取り込んだガシャットのデータで変わる装飾が「コラボ」の名前にマッチしてて遊び心を感じさせますね(予算にも優しそう)。

 コラボスとの戦闘はバグスターの味方をする黒いエグゼイドことゲンムレベル3によって阻まれます。この作品、レベル1の差が圧倒的な実力差として描写されるのが特徴的。シビアなレベルデザインですね。

 

・ゲンムの正体

 そんな中、ゲンムの正体を見たとやって来た貴利矢に対して「何か様ですか💢」と塩対応な永夢。前回してやられた事を根に持ってますね。ドスの低い声が終盤のハイパーで無敵に強烈な迫力の永夢先生を思い起こさせてゾクゾクします。

 ここで貴利矢が言うには黒いエグゼイドの正体はガシャット泥棒(グラファイト)だと。明確に嘘ですがこの辺り、貴利矢の「真実を告げることが必ずしも正しいとは限らない」という思想や手札をキープして起きたい駆け引きなんかが絡んできてるんでしょうね。詳しくは次々回に。

 それにしても、その辺の路地で変身してるところを貴利矢さんにがっつり見られてる黎斗。あまりにウカツ。まぁ、その辺の微妙に詰めが甘い所と、それを異常な対応力でカバーする辻褄合わせヂカラが黎斗の魅力の一部ではありますが、めちゃめちゃ普通に変身してる所をめちゃめちゃ普通に見られててダメでした。

 

・水晶

 ガシャットを盗み出した悪人でも見捨てられない永夢にお前の綺麗事はうんざりだと飛彩。それでも患者を見捨てるなんてドクターじゃないと突っぱねる永夢。

 性格や思想の違い、小姫を失った経験から冷徹で完璧な医師で在らんとする飛彩の決意、対して患者を守ることを優先してガシャットを大我に奪われたことも良しとしていた永夢の態度。これまで見えてきた様々な点から相容れない二人がお互いを受け入れられるようになるにはまだ時間が掛かりそうです。

 CRを飛び出し屋上で物思いに耽る永夢。エグゼイドのイベントスポットと言えば病院の屋上なイメージがありますね。数年後に放送された仮面ライダージオウとのクロスオーバーでもソウゴと永夢が病院の屋上で交流するフィーチャーっぷりが印象深いです。

 そんな永夢を追ってきた黎斗が語ります。曰く、君は水晶の様だなと。患者の心を自分自身の中に映し出し優しく輝きを放つと。でも悪意を持つ患者によって永夢の思いが踏み躙られたら水晶が輝きが失われ砕け散る危険があると。し、白々い...。この辺りはもう、自身で散々踏み躙る気満々...というか、すでに相当やらかしてる事を知っているこちらとしては、優しい忠告に思える語り口に乾いた笑顔を浮かべるのみです。

 しかし永夢に社長呼ばわりされて慕われてた頃のおとなしい黎斗、今では希少部位となってしまった分の滋味がありますね。

 水晶が砕けて云々という忠告に対し、それでも患者を見捨てるよりはマシだと力強く言い返す永夢はすでに完成されてるのに欠落しているかのような真っ直ぐさと危うさが同居しててマイティノベルまでの長い布石が既に撒かれ始めているかのようですね。

 

・全員集結、激突Crash!

 コラボスとガシャットの発見!からのゾロゾロ集まってくるドクター達。ガシャットを寄越せだのお前は邪魔だのと各々好きなことを言い合い、エグゼイド序盤のフォーマットが完成されています。仲良くしなさいよ。

 ゲンムにあんたの本当の正体は分かってるとカマすレーザーは案の定念入りにボコボコにされてしまい、真実を告げることのリスクを身を以て証明してしまった...。貴利矢と黎斗、2人の長い長い因縁も本格的に動き出した感がありますね。

 ゲンムの正体と思われていたガシャット泥棒が現れグラファイトに変身。「培養」というバグスター固有の変身キーワードに、身体を構築するウィルスを増殖させることにより正体である怪人の姿へ回帰してる様な演出が不気味でいいですね。痺れを切らしたグラファイトによるここでの正体バレはゲンムである黎斗には予定外のことらしく、この頃から単独行動しがちなグラファイトの傾向が見えますね。

 因縁の相手であるグラファイトの登場により激昂する大我とそれを見て何かを察する飛彩の視線。あらゆるフラグとストーリーが重層的にガンガン進行を初めてて見応えが出てきました。

 グラファイトの必殺技「激怒竜牙」、そんなのも有りましたね。ドドドのイメージが強いので忘れてました。敵怪人にしては珍しく必殺技名にこだわるのもゲームキャラのイズムといったところでしょうか。

 

・ゲキトツロボッツ

 グラファイトとゲンムによって壊滅するライダー陣。悪人である患者をどうするかという問題は一旦棚上げになたものの、ゲンムや今まで仲間たちに掛けられてきた厳しい言葉が永夢を揺さぶり、ゲーマーMとしての側面を目覚めさせ変身します。この頃の永夢は患者を救うための一本気な優しさは持っていても戦うため覚悟はまだまだ足りておらず、Mの部分がそれを受け持つことでなんとかライダーとして戦っていられている状態に見えます。彼の成長はまだまだこれからですね。

 ゲンムに挑むと見せかけ、先にコラボスを攻略することでレベル3の力を手にいれたエグゼイド。レベリングは大事ですね。

 巨大なロボットアームが目を引くエグゼイドロボットゲーマーは某マジンガー的な変身音がキャッチーで、ロケットパンチに突進パンチで追撃するキメワザもカッコいい。

 レベル差が詰まった途端呆気なくやられてしまうゲンム氏。開発者権限によるチートスペックでゴリ押す基本スタイルがすでに見て取れますがそれもこのライダーの個性なのでね。

 そんなゲンムの正体は...。

 

仮面ライダーゲンム

 退散したゲンムは変身を解除、その素顔は幻夢コーポレーションの社長・檀黎斗だった...!そんな...黒いエグゼイドの正体があの優しい社長さんだったなんて...!なんて放送当時思ってたかも思い出せないくらいにはお馴染みの顔ですね、はい。

 息を荒げ、身体を震わす黎斗に対して「恐れているのか?エグゼイドの力を」と煽るグラファイト。しかし黎斗の返事は「恐ろしいのは...私自身の才能さァ...!」と。こいつやべーですよ!

 演じられている岩永徹也さんやキャスト陣も各種インタビュー等で答えられているように、クールで知性的なダークライダーだったゲンム/黎斗のイメージを一変させた狂気の怪演。正体を表した黎斗の本格参戦もここから、正に全員集合なエグゼイドの本格的ゲームスタートである第5話の幕を閉めるに相応しい名シーンでした。

 

・おまけ:ヴァーチャルオペレーションズ

 レギュラー放送とは別に各種媒体で展開されていた[裏技]シリーズ、その一つが最初期の1〜5話と同時に配信されていた「ヴァーチャルオペレーションズ」です。

 当時目新しかったVRゲームをモチーフに他シリーズでいうところの変身講座的な内容となっていましたが、ミニドラマ内ではゲンムの使用するガシャットがマイティアクションXのプロトタイプである事や、グラファイトの暴走を咎めるゲンム、秘密を嗅ぎ回る貴利矢に警告を送る黎斗など本編の補足にもなってる内容もあり短いながら見応えがある内容でした。

 

 といった感じでチュートリアルも終了な第5話語り、今回は以上で。

 

次回、踊れ!

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