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ゲームと趣味の雑記帳

エグゼイド2周目感想 第7話〜サムLieスピリッツ

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RKFのガシャコンスパロー。装動ギリギリチャンバラは...。

 

前回

lennlenn.hatenablog.com

 

 エグゼイド2周目感想、第7話の巻。

 嘘吐き監察医な貴利矢の人となりを掘り下げる今回、放送当時も高評価だった思い出深い名エピソード。

 どれくらい高評価だったかといえば、装動ギリギリチャンバラが速攻で売り切れて結局買えなかった位ですよ!ずっと買い集めてたから悔しかった...。

 

第7話「Some lieの極意!」

 

・貴利矢の話とか

 前々回念入りにゲンムに痛めつけられた貴利矢サイドからスタート。友人の遺体を前に絶叫する悪夢を見てうなされてます。爆走バイク回ではゼロデイで死んだ友人なんて嘘だったと言っていましたが...?なんて一筋縄じゃいかない事情が有りそうな描写。

 ここからかつて自身が犯した過ちの悪夢、家族に見舞いに来られる隣の患者に微笑ましくする様子、そんな隣人がゲーム病を発症したのにCRから一人締め出されたりと貴利矢の孤独を強調するようなシーンが続きます。後に明かされる事情から、本音を明かして誰かと共に協力することを避けていた彼も独りでやっていく事に限界を感じ始めたのかもしれませんね。それがあんな事になるなんて...。

 グラファイトも最近の独断行動を咎められて黎斗にバグヴァイザーを没収。そんな黎斗も貴利矢に正体がバレた事を詰られますが証拠はないと開き直り。ギスギスしてますね。

 グラファイトの人間体はドラゴナイトハンターZのNPCがモデルになってる事がVシネマで示唆されてますが、元々人間の姿で生まれたバグスターはアイテムを使った「培養」でないと怪人体になれないんでしょうかね。ラブリカと合わせてケレン味はあれど微妙に不便。

 未だに認め合い切れてない永夢と飛彩による同時変身でオペ開始。ギスギスしてますね。

 今回のゲーム病患者の岡田さんに感染していたのはギリギリチャンバラとジェットコンバットの2つのゲームで、今回のメインであるギリギリチャンバラは一発喰らっただけで命取りになる一撃必殺の真剣チャンバラゲームだそうです。尖ったゲーム性だけど面白そうですね。メインキャラの装備が鎌二刀流なのもだいぶ尖ってますが。みんなレベル3装備で画面も派手で楽しい。

 

・貴利矢の本音とか

 戦闘を妨害してきた黒いエグゼイドに頭を悩ませるCRメンバーに協力を申し出てきた貴利矢。ゼロデイで死んだ友人の無念を晴らすためにバグスターの謎を突き止めたいと言えばそれは嘘だったじゃないですかと言われたり、黒いエグゼイドの正体がグラファイトだと嘘を吐いた事を指摘されたらそれは「真実からあんたらを守ってやる為」だとか、2周目視聴だからこそ嘘とホントを繰り返す貴利矢の心の微妙な距離感の動きが見えて面白いですね。やはり一連の活動の中で、孤独にやっていくことにそろそろ無理が出てきたのかどうなのか。

 岡田さんにゲーム病の事を告げる永夢を見て友人・淳吾にゲーム病の事を伝えて恐慌に陥らせてしまった過去を思い出す貴利矢。衛生省から機密文書を取ってきたらしく、この頃から探偵アドベンチャーゲームのPCめいた行動力がすごい。ほんとにただの監察医ですか...?

 永夢の真っ直ぐな正直さに「真実が人の人生を狂わせることもあるんだ」と忠告する貴利矢は、今までの飄々とした振る舞いとは違う真剣さで彼の核となっている信条が見えてきます。メイン回である今回は特にそうですが貴利矢を演じる小野塚勇人さんは嘘くさい台詞を喋る前に一度表情を作ってから話し出したり、激情から永夢に食ってかかった後我に返って白衣を直してやったり、一挙手一投足の細かい所作から心情が読み取れそうな細かい芝居が光ってますね。

 患者の岡田さんが死後残される娘のしおりさんのことを思ってわざと突き放すような事を言ってる事を見抜く貴利矢。数回見かけただけの親子の交流からその優しい真意を見抜く所に彼の観察眼と根っこの人の良さが現れてますね。

 

・ギリギリチャンバラ

 そんな岡田さんにストレスを与えるためにしおりさんを狙うギリギリチャンバラのコラボスバグスターを止めるべく現場に駆けつけた貴利矢と永夢。貴利矢は「今日の自分に嘘は無い」と永夢に協力を求め、永夢も「今度こそ信じさせてくださいよ」とそれを受け入れる。コンビ復活のライダー・バイク同時変身が決まってます。

 忠告はしつつも永夢のどこまでも純粋な真っ直ぐさに魅かれ、だからこそ本音でぶつかっていった貴利矢。そしてその本気を受け止め今度こそ本気で手を差し伸べてきたのだと信じられた永夢。一度は利用し利用されつつも真剣にぶつかりあったことで復活したコンビな訳ですねチャンバラなだけに。

 真っ向からのタイマンでは叶わなかったチャンバラコラボスの刃をバイクの速度で凌駕、エグゼイドの爆走クリティカルフィニッシュでトドメとコンビの勝利でギリギリチャンバラのゲームをクリアする高速のバトルが見応え有りです。

 一方スナイプはジェットコンバットのコラボスと戦っていましたがそれはまた次回の話。

 

・貴利矢の嘘とか

 そして手に入れたレーザーレベル3チャンバラバイクゲーマーの姿。「ようやく人型になれたぜ」という台詞が物議を醸した鎧武者を思わせるフォームがカッコいいですね。装動欲しかったナー...。鎌二刀流と弓矢を使い分けながら軽口挑発混じりに相手を翻弄するバトルスタイルが貴利矢に合ってますし、レーザーのテーマの和風アレンジBGMもノリノリですね。滞空させた大量の矢をキックの衝撃で叩きつけるキメ技もイカしてる。

 そんな貴利矢によって告げられたゲンムの本当の正体が黎斗だという真実は、黎斗と瞬時に入れ替わったパラドの計略によってまたしても嘘だったということに。これでレーザーを信じるものはいなくなったとほくそ笑む黎斗が憎たらしいですね。変身見られたのは純然たるミスだったクセに...!この頃からリカバリー能力に優れたヤツです。

 とっておきの情報が嘘だった事になった上に飛彩によって友人の死もゲーム病ではなくただの事故死だったと追い討ちをかけられる貴利矢に、「本当のあなたはどこにいるんですか!?」と詰め寄る永夢。淳吾の事故はゲーム病を知った事による自暴自棄から来たもので今回も嘘を吐くつもりは無かったので、貴利矢としては改めて真実を告げることもできた訳ですが、ここで淳吾の死を自分の告げた真実が招いたことに改めて直面させられる訳ですね。

 ゲンム陣営が自分の思った以上に厄介だと思い知った事もあり、「少しは人を疑わないと意外なところで足元を救われるかもよ?」と嘯く貴利矢からは永夢を危険な真実から遠ざけようとする優しい孤独を再び身に纏った様に見えます。

 そんな貴利矢が永夢と共に真実に立ち向かう決意を決めるのはもうちょっと先の話。

 

 クリスマスの展開も決まってた貴利矢と視聴者に真実を共有させることで感情移入させつつも、永夢を取り巻くドクターのドラマは一層複雑になった回ですが改めて見ても良いエピソードですね。

 次回予告で見えてる誰かさんの「仮面ライダーは俺一人で十分だ」も合わせてドラマの加速が止まらなくてワクワクしますね。

 

次回、俺一人で十分だ